魔術とMAGICを比べてみると少しニュアンスが違います。魔術とはいわずとMAGICという英語の訳語です。マジックとカタカナで言えば、それは魔術は魔術でもトリック魔術を意味します。もちろんここで言う魔術はそれではなく、魔法を含む体系を指しています。
日本語の「魔」という言葉には、既に悪魔という意味が込められていますが、MAGICという言葉には、悪魔という意味はありません。日本語での魔は仏教用語に起源があります。それは仏道の追求を妨げる悪者を指しました。
それに対してMAGIGはもともと「知恵」という言葉から作られた言葉です。古くは「賢者」のことをマギといっていたことから、訳語としては賢者術と呼ぶ方がふさわしかったかも知れませんね。
同様に魔女に対する英語witchにも悪魔という意味は含まれていませんでした。こちらはアングロサクソンの古語にルーツがあって、地方の知られていないような、ささやかな知恵を意味する言葉です。
しかし、西洋において魔術には黒いベールで覆ってきた歴史が現実としてあります。その区分は有効か無効か、とか真理か迷信かという価値判断ではありませんでした。それはキリスト教的か非キリスト教的かという区別でした。
現代においてその評価基準を容認することはできないのは当然ですが、それはつまり西洋魔術が迷信だとひとくくりにするのは、片手落ちの偏見だということになるでしょう。そこには実証的かという科学的判断が見られないからです。
同時に、西洋魔術の歴史を俯瞰すると魔女狩りなどというキリスト教にまつわる闇が付随して語られます。当時のカトリック教皇による承認に基づいて魔女狩りは行われたと言われますが、元になった『魔女の鉄槌』は教皇の承認・推薦を偽っていたそうです。
つまり教皇未承認の推薦状が空前の社会パニックを引き起こしたのであり、その責任は教皇自身にあるのではなく、巻き込まれた民衆そのものに求められるべきでしょうが、やはり魔術そのものに問題があったことにはなりません。
実は魔術にまつわることが問題になったのは15世紀以降の時代に過ぎません。それ以前にも魔術なるものは、存在していました。15世紀が
ルネサンスが魔術排斥のブームを招いた要因であるのは間違いないでしょう。
一般的にルネサンスとは文芸復興という訳語が当てられていますが、当時のカトリックの衰退とトルコを通じての東方文化の流入が実体です。11世紀に始まった十字軍派遣がもたらした結果です。
アラビア文化に保存されていた古代ギリシア・ローマの文献が致命的な影響を与えたのですね。魔術とはですからこの意味で「非カトリック的知識に基づいた実践」です。
古代の魔術は、他人を呪ったり、他人からの呪いを避けたりでした。またルネサンスの魔術は、悪魔を呼び出してでも大きな力を得たい願望に突き動かされていました。そして近代に入って、魔術の復興が試みられつづけています。
その結果、魔術はさまざま技術を取り込み始め多岐にわたるものになりました。同時に高等魔術という名前で高度に儀式化されています。
それらのすべてが有用であるとは言えないまでも、役立つモノが多く含まれているのも事実です。例えば現代医学では対処できない症状に対して、ある種の魔術的アロマは劇的に緩和できます。このため先進国の一部では積極的に魔術の知識を再確認し、積極的に利用し始めています。
現代生活に取り込まれたモノ、取り込まれつつあるモノ、そして残されているモノが現代魔術を形作っています。日本でも漢方薬などの東洋医学の復興と似た現象ですね。非制度技術として、利用価値があると言えそうです。
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