ハーブ魔術は魔術の本流です!それはウィッカが古代の叡智だったから

世界各国の民族料理に欠かせないハーブ。でもそれは料理に風味を加えるだけのものではありません。昔の魔術師も現代のウイッカもハーブを利用します。それはハーブがもともと魔術に用いられるモノだからでした。

ハーブ魔術は人類が存在する以前から大地が育んできた植物を利用するのが特徴です。人間が栽培・改良するようになっていますが、植物そのものはそれぞれ、人類の誕生より遙かに長い歴史を持っています。

ハーブなるものは肉体生理的利益だけではなく霊的・精神的作用もある植物が、時間を掛けて選び出されました。数多くの植物が治療家、呪術師、薬剤師によって薬効を確かめられてきました。

かつて薬学が魔術から分離するまでは、祈りと儀式によって身体を治療していました。治療のため患者は香や呪文の儀式で回復を目指したが、現在では、楽しんで栄養と情緒や霊的効果を期待します。

現代魔術でも、癒やしと魔術という属性の組み合わせはハーブを強力なものにすると考えています。ハーブ魔術の研究と治療実績はもっともわかりやすい魔術技法と考えられるでしょう。

植物の生命活動を4元素で解釈すれば、命を支えるミネラルがある「大地」に種として宿ります。それが太陽の「火」によって種と大地の成分が反応して発芽成長します。二酸化炭素から酸素を生成する段階は、「空気」の性質に影響を与えるでしょう。また植物は「水」を必要とします。植物に4元素を見いだすことができるのです。

さて、ハーブは多種多様な使い方ができます。単独でお茶にする以外に、夢見る枕、ぬいぐるみ、小物入れ、チャームなどとさまざまなモノに作る際に利用することができます。あるいはハーブを組み合わせて自分専用のお香やオイルを工夫する人たちもいます。

ろうそく魔術などから風呂の祝福まで、ハーブはさまざまな呪文とともに使われます。聖別のため、場所を清めるために乾燥したハーブで燻したりするのは古代から変わらない用法です。

実際、ハーブ魔術をおこなう初心者にとって、これらの知識はあまりに複雑で大規模です。植物の知識を始め、手芸の技能など、手こずるのは簡単に想像できます。しかし、専門家にならなくても始められる基本的ハーブ魔術もあります。ですからひとつかふたつのハーブと馴染むまでおつきあいするやり方がお勧めです。

一つの例として、出会いのためのハーブ魔術レシピを紹介します。用意するものは、以下の通りです。

クローブ(ホール)
乾燥よもぎ(小さじ1)
レモンバーム(小さじ1)
セントジョンズワート(小さじ1)
カモミールの花(4分の1カップ)
バラの花びら(小さじ1)
小鉢
ピンクのローソク(1本)

手順は次の通りです。まず材料を祭壇の上に並べます。ローソクに火を灯し、深く息をして気持ちを静めます。ボールの中によもぎ、レモンバーム、セントジョンズワート、カモミールを入れて、指で優しく混ぜます。混ぜた物を携帯用ポーチに入れます。

クローブに続いて、バラの花びらを散らし入れてポーチの口を閉じます。ポーチを握って、眼を閉じて、心から始まって外に向かって白い光が差し始め、全身が包まれているのを想像します。

しばらくイメージを観察していると、ピンクの柔らかい光がゆっくりと心から差し出して、白い光と混ざり合うようになります。

イメージができたら次の呪文を3回唱えます。
天は地のごとく
我は見えないすべての力を愛に放つ
地は天のごとく
我が満ちた心は愛が流れ出すのを許可する

ろうそくはそのまま燃え尽きてもかまわず、できる限り長い時間を静かに過ごします。そして自分のエネルギーが目的のために用いられたと感じた時、作成したポーチを地に埋めます。